2023年9月7日~9日に現地調査で熊本県の阿蘇火山周辺を訪問しました。
今回の調査では、阿蘇火山山麓部で崩壊地や周辺の斜面における現在の土砂移動や植生の状況を把握するためドローンを用いた空中写真撮影や地形・地質調査を行いました。
2016年4月の熊本地震から7年以上が経過しましたが、現地では現在も地震時に発生した斜面崩壊や亀裂の爪痕が残ります。
地震によって不安定化した斜面は再び安定した状態へと回復するのか、今後も継続的な調査を行っていきたいと思います。
今回は短期間の滞在でしたが、火山地域特有の景観を満喫することができました。
写真1:出発は快晴の八幡浜港から。
朝ごはんに港の食堂で焼き魚定食を食べました。大ぶりのカマの塩焼き(魚の名前は失念...)が500円、安い!
写真2:ドローン調査の準備中。
写真3:調査地より阿蘇カルデラの外輪山を望む。
外輪山(カルデラ壁)の斜面には、無数の崩壊の痕が残っており、熊本地震による被害の大きさがわかります。
写真4:再び植生に覆われつつある崩壊地。
写真5:中央火口丘群を構成する杵島岳と往生岳。
阿蘇火山の中でも比較的新しい火口丘で、杵島岳(写真右側)は約4000年前に、往生岳(左側)は約3600年前に噴火したことがわかっています。
写真6:大観峰の近傍より撮影した阿蘇火山の中央火口丘群。
写真の左側(東)より順に、根子岳、高岳、中岳、往生岳、杵島岳。
ギザギザとした稜線部が特徴的な根子岳。高岳と中岳のピークは雲に隠れていますが、高岳は阿蘇火山の最高峰(標高1592m)、中岳は現在も活発な噴火活動を続ける火口です。これら3山に、杵島岳とその背後の烏帽子岳を加えた5山が阿蘇五岳と呼ばれています。
阿蘇五岳の並びは、根子岳を頭に観音様が寝ている姿(寝観音)に見たてられることもあるそうです。
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