二酸化炭素を吸収・貯留する森林を育てて利用することは、気候変動の緩和に具体的に貢献することになります。しかし、世界的には森林の劣化と減少が続く一方、日本では人工林が手入れされずに荒廃する問題を抱えています。これらの問題の背景には、いずれも人間の経済性原理があります。持続可能な森林管理を実現するためには、近視眼的な経済性原理以外のしっかりした森林管理の理念や哲学が求められます。森林を健全に保つことを大命題とする環境倫理をスタンダードな理念とし、森林と人間の関わりの履歴を尊重する多元道徳的な東洋思想をローカルな理念とし、これら2つの理念の共生に解決策を求める研究を進めています。
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