森林環境制御GEOECOSYSTEM CONTROL AND WATERSHED MANAGEMENT
森林環境制御

野外調査の日々(2022-23年冬期)

四国地方の良いところは冬期も(海抜1000m以下の標高域であれば)雪に閉ざされることなく、山地のフィールドワークができるところです。
この冬は、室戸半島を中心に大規模な斜面崩壊の跡地を巡る調査を進めています。
 
 


写真1:過去の大規模崩壊による岩屑で埋め尽くされた谷の様子。
こうした場所を歩きながら、崩壊が起きた時期や崩壊による土砂移動の特徴を示す地形や露頭(地層が露出した小さな崖)を探します。

 


写真2:崩壊堆積物露頭に残る不思議な地形。
谷壁斜面に沿って段丘状に残る崩壊堆積物の露頭を観察していると、不思議な地形を見つけました。
岩石に覆われて侵食をまぬがれた礫層が台座状に残り、岩石を載せた巨大な灯篭のようになっています。

 


写真3:崩壊発生源に残る基盤岩の露頭。

 


写真4, 5:室戸岬の奇岩。
室戸岬町と佐喜浜町の境の鹿岡鼻にある夫婦岩(みょうといわ)。
海岸にせり立つ岩石の表面には大小無数の窪みが形成され、まるで蜂の巣のようです。
これは塩類風化(岩石の表面に析出した塩類の結晶が成長して岩石に割れ目をつくる作用)によって形成されたもので、タフォニ(tafoni)と呼ばれます。

 


写真6:佐喜浜川の中流部にある鋼製スリットダム(透過型砂防堰堤)。
大規模崩壊跡「加奈木の潰え(つえ)」に向かう途中に撮影。

 


写真7, 8(おまけ):魚梁瀬森林鉄道・奈半利川線の廃線跡。
帰路で立ち寄った魚梁瀬(やなせ)森林鉄道の廃線跡。
上の写真は田野町の立岡高架。現存する魚梁瀬森林鉄道の遺構としては最大級のもののようです。
下の写真は北川村の加茂隧道。こうした古いトンネルの遺構がかつての鉄道ルートに沿って点在しています。
口径の小さなトンネルの様子からは、当時、森林鉄道を走っていた小柄な列車のすがたが想像されます。

 


写真9, 10(おまけ):須崎海岸の凝灰岩岩壁。
愛媛県砂防課の方々の案内で八幡浜市の地すべり地形と地すべり対策事業の状況を学んだ帰りに。

posted at 2023.3.28
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