日本のように山がちな地域では、ひとたび大雨や地震があると多くの山崩れや土石流が発生します。こうした地域で土砂災害の発生やその兆候をつぶさに捉えるためには、広い範囲を俯瞰する「鳥の目」が必要になります。
近年は、人工衛星、航空機、ドローンなどを用いたリモートセンシング(遠隔からの地表探査)技術が発達したため、「より広く、より詳細な」地表の情報が得られるようになってきました。そこで、こうした情報を地質図や地形図などと統合して、土砂災害の危険性の高い場所を特定する手法を研究しています。
中でも、航空レーザー測量は、森林とその下の斜面のかたちを同時に計測することができる画期的な技術です。測量データから森林や斜面の立体形状を解析し、山崩れの兆候となるごく小さな斜面の変形などを検出しようとしています。
図:航空レーザー測量データによる森林と斜面の形状解析
(2016年4月の熊本地震発生直後に行われた測量データを使用)
愛媛大学農学部森林資源学コース〒790-8566 愛媛県松山市樽味3丁目5番7号 TEL 089-946-9806(学務)
COPYRIGHT © COURSE OF FOREST RESOURCES, FACULTY OF AGRICULTURE, EHIME UNIVERSITY ALL RIGHT RESERVED.